慌てて隣の美保を見ると、顔を真っ赤にして俯いていた。


美保可愛い!!




「杏ちゃん、こっち」




宇野くんはニヤニヤしたまま私の手を引っ張った。




「なに?今いいところなのに」




美保と小林くんから少し離れたところまで歩くと、宇野くんは足をとめた。




「何?何なの?」


「あいつら、2人にしてやったほうがいいと思って」




ああ確かに!!


私、そんなこと全然考えてなかったよ!!




「てことで、海行こ」


「え!?やだよ」




また引っ張られそうになったから、精一杯足に力を入れて踏ん張る。


誰が宇野くんと海なんて行くもんですか!




「なんで」


「な、なんでって…なんで宇野くんと一緒に海入らなきゃいけないのよ!?」


「いーじゃん」




いくない!また誤解されちゃうし!




「あっれーもしかして西浦さんと宇野くんですか~?」