「杏、ありがとね」
「へ?」
サマーキャンプ2日目。
今日は昨日の花火をしたビーチで海水浴。
私と美保はパラソルの下で女子トーク中。
ちなみに夜はみんなでバーベキュー。
このキャンプ、本当豪華だよね。
「杏が背中押してくれたから私、小林くんに告白できたんだと思う」
昨日の夜、美保はずっと好きだった小林くんに告白して、見事付き合うことになった。
幼馴染の私も、すごく嬉しい。
「美保が頑張ったからだよ」
恋愛すると女の子って可愛くなるっていうけど、あれって本当なんだね。
今日の美保はなんだかいつもよりキラキラしてて本当に可愛い。
「今日は小林くんと会わないの?」
「特に約束はしてないよ」
あれ…なんか意外。
美保のことだし、絶対会いたーい!とか言ってると思ってたのに。
「私、本当に小林くんのことが好きなの。だから、絶対この恋終わらせたくないんだ」
終わらせたくないって…まだ、始まったばっかりでしょ?
「私、今までに付き合ってた人、全部振られてるじゃん?なんでかなって考えたら、なんとなくわかったの」
「なんでだったの?」