「…なにこれ。杏、あいつに何かしたの?」
「するわけないじゃん」
私は手紙…いや、これは手紙なんかじゃない
単なる嫌がらせだよ!!
全く…世の中にはこんなことをするくらい、暇な人もいるもんなのね!
「…どういう意味なんだろうね?」
「…嫌がらせだよ。絶対」
ほとんど話したこともないのに…
いきなり渡されて、なんなの、これ。
「これ宇野くんに返してくる」
「あっちょ…杏!」
私は美保の声を無視して隣のB組へ行った
「あれ、西浦さん」
「あ…さっきの…?」
あたしが出入口付近で宇野くんを探していたとき。
さっき手紙…いや、嫌がらせの紙をあたしにくれた人に声をかけられた
「どうしたの?誰かに用事?」
用事?ってわかってるくせに!
微笑みながらこの人に、私は嫌がらせの紙を渡した
その笑顔には裏があるとみたね!
なんなの、宇野くんもこの人も何なの!?
「これ返す」

