好きな人が、できました。



「はぁ…何しよう」



美保がいなくなったこの部屋は、今は私1人だけ


他の2人もどこかに行ってるみたい


今日は夜、花火大会があるんだけど、その時間にはまだ早すぎるし。


他の部屋に行くのも、なんかめんどくさいし。


宇野くんと散歩なんて、論外だし。


ひたすら悩んでいた、そのときだった


コンコン――


ドアをノックする音がきこえた



「…誰だろ?」



…もしかして、宇野くん?


本当に来たの~?


やだなあ…返事しなくてもいいかな…


私はそのまま返事をしないで布団を敷き始めた。


美保が戻ってくるまで、もう寝ちゃおう!


するとまた…


コンコン――



「綾部だけど…いない?」