美保は机に落ちた私の携帯を拾って言った。



「素直になればいいのに」

「だ、だって…」

「メール。きてるよ?」



美保に指しだされた携帯を私は受け取った。


見ると、メールがきたときに光るランプがついていた。



「宇野じゃない?」

「まさか。風邪ひいてるんでしょ?」

「風邪ひいててもメールくらいできるわよ」



そりゃそうだろうけど…


最近宇野くんとメール、してないし。


そんな軽い気持ちでメールを開いた。



From:宇野春斗
Re:

風邪ひいた!
今日学校休む
杏ちゃんに会えないとか死ぬわ(笑)

--end--


“杏ちゃんに会えないとか死ぬわ(笑)”


え…



「宇野から?」

「ひゃっ!!」



ニヤニヤしながら携帯の画面を覗いてくる美保。


もーやめてよ。


すっごいびっくりしたじゃん。



「なあに?その反応。顔も真っ赤だし、杏って本当にわかりやすい」

「なっ…!!」