寒さも続く、1月の終わり。
ある木曜日の朝。
「今日宇野休みだってさ」
「え?どうして?」
「風邪ひいたんだって」
小林くんに会いにB組に行っていた美保が、教室に帰ってくるなり少し興奮気味に言った。
「アイツがいないと平和だよね」
そっか。
宇野くん、今日はいないんだ。
…なんだ、残念。
「…って!!」
「は!?」
「全っ然、残念なんかじゃないし!!」
私ってば何考えちゃってるの!
なんだか急に恥ずかしくなって両手で顔を覆った。
「ふぅん。残念なんだ?」
…あっ、しまった。
今さら声にだしていたことに気づいた私。
隣にはニヤニヤ笑いながら携帯をチラつかせている女が約一名…

