「もうSHR始まるから宇野くん帰って!」
「え、ちょっと待ってよ!」
「う、うるさい!」
ちょうどタイミングよく担任が教室に入ってきたから、私は宇野くんの背中を押して教室の外に出してやった。
ふう。
なんとかまぬがれた。
まだなんか言ってるけど、無視して私は教室の扉を閉めた。
「朝からお疲れ」
「最悪すぎる!!美保言ったの!?」
「本当に私じゃない。きっと司」
小林くん!!
あなたのせいで朝から大変な目にあいましたよ!!
「言っちゃえばよかったのに」
「無理!!」
「じゃないと付き合えないよ?」
つ、付き合う!?
そんなの考えたこともないから!!
「それはハードルが高すぎる」
「高くないって。普通でしょ」
初心者にいきなり普通求めないで!!
もうとにかく、小林くん信じらんない!
大人しいくせして、やること大胆すぎる!

