珍しく、私たちの間に沈黙が走った。
やっぱり美保は、私と宇野くんには目もくれない。
どうしよう、何か喋らなきゃ…
「か、彼女さん…大丈夫だった?」
「は?」
話題作りのために出したのは、よりにもよってこの話…
って、私のバカバカバカ!!
こんな話がしたいんじゃないのにっ…
あの女の子、やっぱり宇野くんの彼女なのかな…
「びっくりしたよね、きっと」
口から出る言葉は、全部思ってもないこと。
勝手に口が言葉を発してる。
ナニコレ。
どうなってるの?
「ごめん。もう行ったりしないから」
ちがう。
そんなことが言いたいんじゃない。
他にも言いたいこと、あるのに。
なんで私は、こんなことしか言えないんだろう。

