「適当に座ってて」
「…座るところ、ある?」
「うっさいな。俺飲み物とってくるから」
そう言って宇野くんは1階に下りていった。
…少し片付けてやるか。
本当、汚いし。
よくこんな部屋で寝てられるね。
場所とか決まってるのかな?
…ま、いっか。
私は床に散乱した雑誌を集めた。
ファッション誌から音楽雑誌、いろんな雑誌がある。
たしかに宇野くんってオシャレだったもんな。
なんて、のん気に思っていたときだった。
「どうしてー!?なんでダメなのー!?」
「ダメだからだって!今日は帰れよ!」
突然、1階のほうから聞こえてきた女の子と宇野くんの声。
…女の子?
宇野くん、男の3人兄弟って言ってなかったっけ?

