「そ。まあ、もう電源切ったけど」
「ふうん」
「なに?妬いてんの?」
「…は?」
妬く? 焼く? …はい?
「俺が携帯ばっかいじってたから拗ねてんだ?」
そう言ってニヤニヤしてくる宇野くん。
その自信は一体どこからでてくるんだろうか…
「勘違いもほどほどにね」
「照れ隠し?」
「…怒るよ?」
「はいはい」
なんか今日の宇野くん、調子のってない?
さっきといい、今といい。
「いいの?」
「なにが?」
「相手。いきなり返事こなくなって心配するんじゃない?」
さっきまでやりとりしてた相手から急に返事がこなくなったら、絶対心配するよね。
まあ、みんながみんなそうとは限らないかもしれないけど。
でも、少なくとも私はそう感じるけど。
「別にいい。相手すんのもめんどかったし」
「小林くん?」
「…まあ、そんなとこ」
このときの宇野くんの変な間に、私は気がつかなかった。

