部屋で息を整えていると、コンコンノックをしてくる宇野くん。
しつこい!!
ダメだって言ってるでしょうが!!
「なんでよー」
「うるさい!あっち行って」
「はいはい」
びっくりした…
私、部屋に男の子なんて入れたことないのに!
第1号が宇野くんになるとこだった…
「冬休み卒業したらさ、もう3年だね」
慶樹くんはなかなか起きないし、晩ご飯の仕度も終わった私はソファでまったり。
その横で、さっきからずっと携帯をいじってる宇野くん。
メールかな? 小林くん?
本当、仲いいんだね。
「俺、杏ちゃんと同じクラスがいい」
「え、やだよ」
「ひでぇ」
ふふっと笑ってケーキを1口食べた。
宇野くんが買ってきてくれたケーキは駅前の私が大好きなケーキ屋さんのもの。
おいしくて有名なお店なの。

