「あれ、杏またミルクティー買ったの?さっき飲んでたじゃん」
美保は私の手に握られたミルクティーをさして言う。
実は、あの日。
あの、手紙…じゃなくて、嫌がらせの紙をもらったあの日から。
なにかと宇野くんは私にかまうようになったんだ。
「違う。宇野くんがくれたの」
「へぇー。宇野が?」
「そう。なんで知ってるんだろ?私がミルクティー好きなこと」
最初はすっごく迷惑してた。
って、今でも十分迷惑なんだけど。
そのせいで、最近は何故か宇野くんと一緒に帰ったりしてる。
私は美保と一緒に帰りたいのに、なぜか強制連行されて。
でも、いつも家まで送ってくれる。
今まで何も接点とかなかったのに…
あんな紙渡しておいて、いまいちよくわからない人。
「さぁ…どうしてだと思う?」
「私がいつも飲んでるから…なのかな?」
「岩村!お前は授業中に何を食ってるんだ!!」
あれ、もう授業始まってたんだ?
全然気づかなかったよ。
担任に注意された美保は、しぶしぶシュークリームをタッパーに閉まった。
っていうか…
「自家製だったのね、そのシュークリーム…」

