好きな人が、できました。



「おっ西浦!放課後プリント集めて職員室まで持ってきてくれ」

「えぇ~・・・わかりました」



なんで私が…


私、係りでもなんでもないんですけど?


なぜか担任に仕事を任されてしまった今のこの状況。


ていうか学級委員に頼めばいいのに!!


…まぁ、いっか。


プリントを持っていくだけだし。



「杏ちゃーん」



…まさか。


この声って…


それに、私のことを“杏ちゃん”って呼ぶ人は、あの人しかいない。


なんとなく予想がついたから、私は振り返らずにそのまま歩き進めた



「はっ?ちょ、無視かよ!」

「何か用?私、忙しいんだけど」

「そうカッカすんなよ」



ヘラヘラ笑う宇野くんを見て、だんだん胸がムカムカしてきた


はやくこの場を立ち去るのが正解だよね!



「杏ちゃんにいいものあげる♪」

「いらない」

「なんでー。杏ちゃん、絶対喜ぶと思うよ?」



どこからその自信はわいてくるんですか!?



「じゃあね」



そう言って私が歩き始めたとき――…