宇野くんが何だかわけのわからないことを言ってるけど、そんなのは私には聞こえていない。
何だかどっと力が抜けて、その場に座り込んだ。
「しっしっ!早くどっか行けよ!」
「何だコイツ」
「面倒くさ。もう行こうぜ」
宇野くんのおかげで(?)、気味の悪い2人組はどこかへ消えていった。
と同時に、ぎゅっと宇野くんに抱きしめられる。
…え?
「ううう宇野くん!?」
「うっさい!もーびっくりした…」
今のこの情況、解説しましょうか?
何故か何故か今っ…
うのっ…宇野くんに…
「もーこんなの買いに行かなきゃよかった!」
あ…離れた。
抱きしめられていたのは、たった数秒。
だけど、私のドキドキはおさまらない。
な…なにこれ。
私、なんでこんなドキドキしてるの?
「はい」
そう言って手渡されたのは、本日2本目のミルクティー。
まただ。
どうして、宇野くんはミルクティーをくれるの?
どうして、欲しいと思うときに買ってきてくれるの?

