「浴衣疲れない?」
「え?大丈夫だよ」
何だかいつもと違う優しい宇野くんに少しドキドキする。
私、どうしちゃったのかな。
宇野くんなんて、大っ嫌いだったのに。
「ちょっとまってて」
そう言うと宇野くんはどこかに行ってしまった。
どこ行ったんだろ?
「お姉さん、1人?」
「こんなとこで何やってんの?」
「は…?」
突然目の前に現れた2人の男の人。
誰? 全く知らない。
何だか気味が悪くて、ベンチから私は立ち上がった。
「どこいくの?」
「浴衣カワイイね」
そう言って私の浴衣に手を伸ばす。
やだ。 ナニコレ。
「やめてください」
「怒ってんの?」
「カッワイーイ」
さすがに私も気持ち悪くなって、周りに助けを求めた。
…けど。

