好きな人が、できました。



「返事はしたの?」

「返事?なんの?」

「だから!告白の!」

「告白!?」



後ろから突然聞こえた声に振り返ると、何故かいる宇野くんと小林くん。


どうしてこう、タイミング悪いんだろうか。



「え…何、告白って」

「されたのよ、杏が」

「岩村が?」

「杏だっつってんでしょ」



何故か落ち着きのない宇野くんは、あああと言いながら頭を抱えている。



「綾部?」

「え!?宇野くんなんで知ってるの!?」

「先越しやがったなアイツ!」

「アンタがヘタレなだけでしょうが」



未だ嘆いてる宇野くんの背中を思いっきり叩いた美保。


今のはさすがに…


宇野くん、同情します。



「杏にもとうとう初カレね!」

「ちょ、私付き合うなんて1言もっ…」

「何、断ったの?」



そ、それは…


断ったっていうか…


断ってないっていうか…