To:綾部くん
Re:
今日はお疲れ様!
先に帰っちゃってごめんね。
――end――
家に帰ってから綾部くんの存在を思い出した私は最低だ。
夜、綾部くんにメールをしたけど、次の日になっても返事はこなかった。
「どうしよう…」
「別に杏が気にすることじゃないわよ」
「気にするよ」
綾部くんから返事がこないなんて初めてだし…
私は隣に立つ美保を揺さぶる。
「あーもう!杏は誰が好きなの?」
「…は?」
突然すぎる美保の言葉に、ポカンと口を開ける私。
今日は文化祭の準備で、学校に来ているんだ。
って、そんなことはどうでもいいんだけど…
「宇野?それとも綾部?」
「ち、ちょっと待ってよ」
え、ど、どういうこと?
隣の美保はおにぎりを食べながら言う。
ちなみに今、まだ午前中なんですけどね。

