「ドラマ観たんだけど。なんかどうしてあんなに見たかったんだろう?って。」
『つまらなかった?』
その質問に「わからない。けど、気になる。」
気になってしまうのが嫌だと呟きため息をついた。
『似てるから』そう言い掛けてやめた。
『でも、最終回は好きだったな……。』
思い出して笑ったら、頬を膨らませ「またそう言って見せようとしてるでしょ!?」
『してないよ。ほら、友紀ちゃん呼んでる』
気になると言ったスミレが、あの日の俺に似ていて複雑な気持ちになった。
あのドラマの最終回で《日本に戻ってきたBはさらにキレイになっていた。
空港に迎えに来た友人でさえ気づかぬほどに。
Bが書店で本を抱え歩いていると、一人の男性とぶつかってしまう。
「ごめんなさい」ぶつかった衝撃で落ちた本を拾い「大丈夫ですか?」と本を渡され、顔をあげ動けなくなってしまう。
一目惚れすぐにその言葉が頭に浮かんで消えた。
その男性もまたBに一目惚れをしていた。
後ろ髪を引かれながら男性と別れ、会計を済ませても尚まだいるかもしれないと店内を歩いてみるも、見つけることは出来なかった。
書店を出ると、「すみません」と声をかけられ、顔をあげるとさっきの男性が立っていた。「あの……」驚くBに「あなたが忘れられず、気づいたらあなたを待っていました。変ですね?」苦笑いを浮かべる男性
にBはドキドキしていた。
やがて恋人となった二人は結婚を意識するようになる。
過去の恋を受け止めた男性にますます引かれるBの前にAが現れた。
デートをしていると、すれ違った一組のカップルを見てAだと気づいたBは胸が高鳴るのを感じた。
もしかしたらまだ好きなんじゃないか、そっと振り替えると、AもまたBに気づき振り向いていていた。
「知り合い?」互いに恋人に聞かれ「いとこ」と笑顔で声たえ久しぶりの再会に戸惑うAにBは恋人を自慢するようにワザと彼の腕に抱きついて見せた。
「私の婚約者です」堂々と胸をはって言える。
あの日出来なかったこんなにも簡単な紹介さえ嬉しくなる。
その姿を見たAもホッとしたのか、自分の恋人を紹介した。
その後、一度だけ気持ちを確かめ会うため二人で会った。
あの日と同じように手を絡め、キスをし抱き合った。でもあの日と同じ感情が芽生えることはなかった。
BはAにもらった指輪を公園のゴミ箱に捨て、愛する人のもとへ急いだ。
AはBへの想いを引きずりながら指輪をポケットにしまい、母に紹介された彼女の元へ足取り重く帰っていった。》
俺もそうなんだろうか?
ドラマを見終えたあと、真剣に悩んで、答えは未だに出ずじまいで。
『はぁー。』
ため息を吐き、ふと我に返ると父さんが帰ってきていた。
「晴斗、ごはん出来たよ!」
『あ、うん』
「先に食べていてもよかったのに」
テーブルの上で冷えたビールの缶が二本並んでるのを見ながら申し訳無さそうにプルタブを開けた。その日の父さんは、珍しくお喋りだった。
『つまらなかった?』
その質問に「わからない。けど、気になる。」
気になってしまうのが嫌だと呟きため息をついた。
『似てるから』そう言い掛けてやめた。
『でも、最終回は好きだったな……。』
思い出して笑ったら、頬を膨らませ「またそう言って見せようとしてるでしょ!?」
『してないよ。ほら、友紀ちゃん呼んでる』
気になると言ったスミレが、あの日の俺に似ていて複雑な気持ちになった。
あのドラマの最終回で《日本に戻ってきたBはさらにキレイになっていた。
空港に迎えに来た友人でさえ気づかぬほどに。
Bが書店で本を抱え歩いていると、一人の男性とぶつかってしまう。
「ごめんなさい」ぶつかった衝撃で落ちた本を拾い「大丈夫ですか?」と本を渡され、顔をあげ動けなくなってしまう。
一目惚れすぐにその言葉が頭に浮かんで消えた。
その男性もまたBに一目惚れをしていた。
後ろ髪を引かれながら男性と別れ、会計を済ませても尚まだいるかもしれないと店内を歩いてみるも、見つけることは出来なかった。
書店を出ると、「すみません」と声をかけられ、顔をあげるとさっきの男性が立っていた。「あの……」驚くBに「あなたが忘れられず、気づいたらあなたを待っていました。変ですね?」苦笑いを浮かべる男性
にBはドキドキしていた。
やがて恋人となった二人は結婚を意識するようになる。
過去の恋を受け止めた男性にますます引かれるBの前にAが現れた。
デートをしていると、すれ違った一組のカップルを見てAだと気づいたBは胸が高鳴るのを感じた。
もしかしたらまだ好きなんじゃないか、そっと振り替えると、AもまたBに気づき振り向いていていた。
「知り合い?」互いに恋人に聞かれ「いとこ」と笑顔で声たえ久しぶりの再会に戸惑うAにBは恋人を自慢するようにワザと彼の腕に抱きついて見せた。
「私の婚約者です」堂々と胸をはって言える。
あの日出来なかったこんなにも簡単な紹介さえ嬉しくなる。
その姿を見たAもホッとしたのか、自分の恋人を紹介した。
その後、一度だけ気持ちを確かめ会うため二人で会った。
あの日と同じように手を絡め、キスをし抱き合った。でもあの日と同じ感情が芽生えることはなかった。
BはAにもらった指輪を公園のゴミ箱に捨て、愛する人のもとへ急いだ。
AはBへの想いを引きずりながら指輪をポケットにしまい、母に紹介された彼女の元へ足取り重く帰っていった。》
俺もそうなんだろうか?
ドラマを見終えたあと、真剣に悩んで、答えは未だに出ずじまいで。
『はぁー。』
ため息を吐き、ふと我に返ると父さんが帰ってきていた。
「晴斗、ごはん出来たよ!」
『あ、うん』
「先に食べていてもよかったのに」
テーブルの上で冷えたビールの缶が二本並んでるのを見ながら申し訳無さそうにプルタブを開けた。その日の父さんは、珍しくお喋りだった。


