『頼ってもらえるっていいな?』


「時々嫌になるけど、飴が側にいるだけで心が落ち着く、ただそこにいるだけで空気があったかくて……」


妹を見る姿がキラキラと輝いて見えた。


『なんか、学校に居るときよりも楽しそうだな?』


「学校は勉強しに行ってるだけだから、友達も少ないし」


『そっか』


 再びの沈黙は意外にも長く、話の種も遊び飽きたのか、つまならそうに東雲の隣にしゃがみこんだ。
 苦笑する東雲と目が合ったとき、不意に言わなきゃと思った。勝手な思い込みでも、ただ俺がスッキリしたいだけだとしても、今朝の事で嫌な思いをさせたのに変わりはなく、あの事があってから学校で話しかけにくくなってるのも事実だったから。


『ハァー……、カッコ悪。』


「え?」


『いや、今朝の事謝りたくて。ごめんな?』


「ううん、嬉しかったよ?晴斗くんと噂になれて。でも、事実じゃないから。それから前にも言ったけど、謝られると傷が……ね?」


 無理に笑ってるのを見ると、胸が痛たむ。


『ごめん。』


小さく呟いた言葉を聞き流した東雲は、妹の目線に合わせるようにしゃがみこんだ。