いつも同じ時刻に登校し、私は真っ直ぐに自分の席へ向かい、座る。
雫はクラスでも人気者だから、基本他の子たちとおしゃべりをしたりもする。
別に普段から常に一緒に行動しているわけではないんだ。
私の席は一番後ろ、隅っこの窓際。
実はこの席、結構気に入っているのだ。
昔から誰ともあまり関わらなかった私は窓の外を眺めることが日課だったから。
何年も色々な学校で窓の外を眺めていた。
ずっと、毎日、毎日。
同じ風景を見続ける事は飽きると思うかもしれないけど、私は不思議とそんな事を想った事はなかった。
だから、見たい時に見ることのできる席は夢のように心地良い。
「…なぁ、お前ってよく窓の外見るよな?」
今日もいつものように窓の外を眺めながら休み時間を過ごす。


