恋雪【修正中~50pまで~】



「……で」



私は、微かに震える拳を強く握り直す。




「?何て?」




私はキッと正面を見据え、今度こそ彼の耳に届くように言った。




「私をからかわないで!

―――…私は、貴方と関わりたくないと言ったじゃないですか!!」




何故、この人は意味の分からない――それも皆の噂になるような事ばかりするんだろう―――

だから、私は嫌だと何度も何度も言ってるのに。

こんな事、されても嬉しくないのに。


私が欲しいのは―――ただ、欲しいのは…




「はぁ――…全く分かってねぇ…」





そして興奮気味の私を落ち着かせるように、私をギュッと抱きしめてきた。



……ちょっと苦しい。


そして、この人はやっぱり分からない。