「あの…相羅って何組の人ですか?」
1組でない事は確かだ。
こんなに華があって目立つ人ならいくら私でも覚えているはずだから。
「俺?
俺は、1組だよ」
「!?
…じゃあ、私と同じクラスだったんですか?」
―――嘘だ。
ここまでの人が教室に居たのに気付かないなんて…もう、私眼科に行った方が良いのかもしれない。
「あぁ、いやいや。俺は二年生だから。知らなくて当然だよ」
あ、そうだったのか…
でも、確かにここまで人目を引く人が居れば、絶対1年の間で噂になっていたはずだ。3クラスしかないんだし、気付かないはずがない…はず。
そして私はハタ、とそこで瞬時に思い直す。
「あ…すみませんっ!私、タメ口聞いてしまって…!
それに名前まで……!!」
どうしよう…
どうしたら気を悪くさせないで済むのだろう…
「構わないよ。空は特別だから」
?
初対面で特別…?
でも、この人の表情から察するに、悪い意味での“特別”ではないように思える。
…何だか変わった人だなぁ…


