恋雪【修正中~50pまで~】




私はプリントをやっと資料室に運び終えることができた。


い、意外と多かった…


今度からは、注意しようと心に誓う。





「ふぅ――…」




3クラス分だから並の量じゃなかったのだ。

決して大袈裟な表現じゃない。



そして、ふと誰も居ない資料室を見渡す。
余り光が当たらないここは、昼前なのに室内が少し暗かった。

物を運ぶぐらいなら明りを点ける程ではないけれど、ぎっしりと詰まっている本棚の本や、重ねられた束の資料の文字を読むには難しい明るさだった。


そしてそれらの物のせいでほとんど資料室は物置と化し、スペースがあまり無い。足場もあまり無く、頑張って人が10人くらい入れる広さだった。




そしてその時だった。




ガララッ




扉が開いた。

…あれ?他にも誰か先生に頼まれたのだろうか?




「ハァ―――――…」




重いため息を吐きながら入ってきた不審人物は、私が居る事も知らずしきりに扉の外を窺っている。




…この場合、私はどうやって声を掛けたら良いのだろうか?