「「……」」

さっきからお互い無言…私は彼の背中を追っている。いや足の歩幅がね、ずいぶん違うんだ!!ちくしょう!脚長くなりたい!!


「な、あの、さ」

「へ?」

急に立ち止まりくるっと振り向くイケメン。

「名前…聞いてなかったな。」

「あ、そういえば。」

確かに私は、彼、イケメンと呼んでいた。
そういえば名前…

「俺は、後藤優真。お前は?」

「あ!あたしは、夏草彩菜です!!!」

緊張して最後のところが声が裏がえってしまった。

…恥ずかしい。


「もしかしておま…彩菜って話すの苦手だったりする?」

「え!?なんでですか?」
自分で言うのもなんだが思いっきり喋る方。さっきからずっと喋ってる気がする。(頭の中で)

「いや…なんか話しにくそうだったし。あと俺足早い?ゆっくり歩こうか?」