商工会議所の

静かな部屋の中、

デスクに向かって

ボールペンを走らせている

薮 宏一(ヤブ コウイチ)。

突然ビクッとし、

回りの目を

多少気にしつつ

ズボンのポケットから

ケータイをコソッと

取り出し、

メールをチェックする。

「えっ!玉森ぃ?」

思わず声が出て、

回りの視線を

集めてしまう。