ミルフィユと猫被り




『い゙い゙っ!』


「?瞬兄、大丈夫??」



俺がオドオドしたのを見兼ねてか、兄貴がテーブルの下で勢い良く、俺の足を踏む。


そんな水面下の戦いを知らない月華と桜空は、きょとんとして俺を見つめた。



「瞬兄……?」



月華が心配そうに俺の目を覗き込む。


桜空は、兄貴を見つつ俺にも視線を向ける。