ミルフィユと猫被り




「恭も、瞬兄もさっきはびっくりさせて…。突然叫ぶもんぢゃないよね…?ごめんね…?」



月華がカレーを食べる手を止めて、少し顔を赤らめながら指をいじりながら上目遣いで謝った。


やべぇ……やられそう。


俺がしみじみ思っていると横から兄貴の目が突き刺さる。


あ、今は《瞬》をうまくやれってことか……。



「いーよ、別に。助け船出してもらったんだし。むしろ、兄貴がお礼ゆえば?」



おわ〜…!


兄貴って、あんなにちゃらちゃらしてるのに、人の仕草とかよーく見てるな…


なんか、ちゃんと《瞬》になりきれるか、心配になってき―