「なんでって、お前が来ないからだろ?」
「え……」
そんな理由?
たかが学校に行かないだけで、戻ってきたの?
「お前の周りのやつらに言われたんだよ、香織が学校に来ないのは俺のせいだって」
「あ、ごめん…」
「別に謝んなくていいし。」
ドサッと荷物をおき、あたしの隣に腰かける。
たったそれだけなのに、あたしの心臓はドキドキとする。
ここにいたい。
雄大の隣にあたしはいたいんだ。
そう素直に思った。
「香織、やっぱさ…行くの辞めね?」
「え……!?」
あたしは雄大の声に驚いて、変な声を出してしまった。
そんなあたしを見つめながらクッと笑って、あたしの頭を撫でる。
そんな仕草が嬉しくて、また涙が流れる。
あぁ、あたしは雄大と出会ってから泣いてばっかりだな。
「香織、俺さ、みんなに言われて気づいたんだよ
お前がここを出ていったら嫌だって。」
それでさ、大地と出会ってからあたし…
こんなに嬉しくて笑うようになったんだ。

