ルームシェア



ひどい顔。

泣き張らしたせいで、目は赤いし腫れてるし。

テンションも最悪。


「ゆ、だい…」


なんて呟いても返事なんて来るわけなくて、あたしは顔を洗ってリビングに置いてあるご飯を食べた。

食欲なんてあるわけないんだけど、無理矢理胃の中へと流し込む。


雄大のご飯も最後なんだか。

味わって食べたいのに、また涙が溢れてきて、しょっぱい味しかしないよ。



――ガタンッ


「なにしてんの?」


物音がしたかと思えば、声が聴こえた。

あたしはゆっくりと振り替える。


なんで?

今、講義中だよね。


なんでいるの?


あたしは急いで涙をふいて、そこにいるはずがない人物を目にした。


「な、なんでって、あたしが聞きたい…」


居て当たり前なんだけど、時間帯的にありえない。


あたしの目の前にいる家主。

雄大が目の前にいる。

たったそれだけのことで、涙が溢れそうになる。

その涙をこらえ、あたしは大地に視線を向ける。