雄大とタクマ先輩が?
なんか、意外な組み合わせ。
「まぁ、あっちは俺のことは知らないんだけどさ」
まるで、あたしの心のうちを読んでたみたいに言う。
「俺の知り合いがさ、よく写真で見せてきたんだよね。
この子、あたしのボーイフレンドなの!!ってね」
「え…それって」
つまりは、タクマ先輩と雄大の知り合いの人って、つまりは彼女のこと?
もしかして、紗弥加って人かな。
「あ、ボーイフレンドって言っても、付き合ってはないらしいよ。」
「どうゆうことですか?」
「俺もさ、詳しくは知らないんだけど、噂で聞いたんだよね」
脈打つのが聞こえた。
あたしは、自分の耳を疑った。
だって、雄大はその紗弥加が好きなのに。
思わず拳に力が入る。
「俺の知り合い…名前は大野紗弥加って言うんだけど、他校に彼氏がいながら、その雄大くん?に近づいては金をせしめてたって。
その金で、大野は彼氏に貢ぎこんでたらしいよ」
雄大はこのこと知ってる?
いや、知ってるから別れたのかな。
それとも、あっちが一方的に?
わからない。
だけど、どうにかしたい。
まだあの人のことが好きなのかもしれないけど。
雄大が、あの人のものになるのが嫌だ。

