急いで
夏達のもとへ

あの二人は
確かに戦闘向きだけど
やっぱり不安。

あたしが派遣されたってことは
夏達が敵わない
相手かもしれない…

急いで…急いで!

木々の間を
荒々しく風を巻き上げながら
最短距離で
夏達の所に向かう

風を切り
飛ぶように…

走ってるとやっぱり気持ちいい

でも今は
心から走るのを
喜べなかった

「間に合ってね…」
とひそかな不安をよそに

ドクンっ!!!!

心臓がはねた
この気配…
間違いない、神クラスがきた!

背筋にざらざらと
ねっとりとした悪寒が走る
こいつはやばい。

現れた方向は
あたしの向かってる所、
夏達のいると予測される場所!

さすがにこんだけ
気配が分かりやすいと
能力使わなくたってわかる

…いや、あたしだけかな。

でも現れてしまった…
これはまずい


気配から推測するに、
夏と秋の力を合わせても
勝ち目はないだろう

四人で向かって
並ぶか…厳しい所だ…

なんとしても
夏達を守らないと!

足に込めるちからが
強くなる