「伊織様もお帰りなさいませ」 「ただいま」 そう言って俺はさっさと部屋へ戻る。 後は風間さんに任せておけばいい。 俺が出しゃばったところで彼女を困らせるばかりだろうし、俺もどう関わっていいかわからない。 ハァ…。 自然と深いため息が出る “夫婦”ってなんなんだろう。 俺にはまだわからない。