真琴はまじまじと俺を見つめてくる。 さすがに見つめられると戸惑う。 「入れば?」 そんな気持ちを悟られないように中へ促した。 「私、莉奈だよ。お姉ちゃん、お名前は?」 莉奈は真琴に興味津々であれこれ質問している。 気に入った様子だった。 真琴も莉奈に話かけられ少し緊張が和らいだようだ。 玄関に入ると風間さんが慌て出迎えた。 「お世話係の風間と申します。よろしくお願いします。」 「あ、綾川真琴です。こちらこそよろしくお願いします。」 …玄関先で何やってんだか。