莉奈が俺の手をパッと離し、門前の人に駆け寄った。 「お客様?」 声をかけられ驚いたように振り返る。 綾川真琴だ。 思ったより早い到着だな 莉奈の質問に戸惑っているようだ。 「お客様じゃないよ。莉奈。このお姉さんは今日から一緒に住むんだ。」 紹介の仕方に迷ったが、莉奈には事実を伝えた。 真琴の前に立つ。 驚いたようにこちらを見上げてくる。