「…ん。…ちゃん。お兄ちゃん!」



耳元で大きな声がしてハッと目が覚める。



「起きた?」



目の前には妹の莉奈がニッコリ笑っていた。


ベッドの中から時計に目をやると朝の8時を指していた。


今日…土曜だよな?



「莉奈…、何?」

「お兄ちゃん、約束!公園で逆上がり見てくれるって昨日約束したよぉ」


そういえばそんな約束をしたような気もする。

莉奈は支度をしてまだベッドの中の俺を覗き込む。

眠いけど仕方ないか。



「わかったよ。約束だもんな。支度するから待ってて。」