「まぁ、いいや。今度の転校生に期待しよっと」 浮かれている肇を呆れたように見る。 彼女いるくせに、何を言ってるんだか。 俺は綾川真琴を思い出す 同じクラスになるよう、親父が何かしたな。でなきゃこんな偶然にはならない。 「どうかしたか?」 「いや、別に…」 言葉を濁す。 真琴とのことは、あえて言う必要はない。 黙っておこう。 そう思った。