俺だけの花嫁



サラッと言われたが、親父は本当にやるだろう。

試される。

そのことにハッと息を呑む。

経営者として、そして雨宮の後継ぎとしてより身が引き締まった。



「お前には我が雨宮グループを継いでもらう。その邪魔になるものは排除するから。そのつもりで」

「…わかりました。」



親父はやるだろう。
しかし、俺は気が付いていた。

親父なりの俺への激励だと。

お互いに不器用で素直になれねぇな。
血筋か。



「あ、それと。」

「何か?」

「お前が選ぼうと考えていた社員。彼は無理だ」

「何故ですか!?」

「彼は…綾川はうちの会社に引き抜いたから。」