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都内の某高級ホテル
風間さんから親父がここで会合をしていると聞いていた。
ロビーで待っていると親父が一人でやって来た。
「何の用だ?手短に頼む」
ソファーに座り、チラリと俺達を見てからタバコに火をつけた。
そんな親父を真っ直ぐ見つめる。
「俺達、結婚する」
伊織の言葉に社長は煙を吐く。
「どういう意味だ。」
「言葉の通りだよ。政略結婚じゃなく、俺達の意思で結婚するんだ。」
「ほぅ…。お前は春香が好きだったんじゃないのか?」
親父が苦笑したように言った。俺は素直に頷く。
「好きだったよ、昔は。今は真琴だけが好きだ。だからこそ俺達の意思でもう一度結婚したいんだ」



