家に帰ってもイライラは治まらず、鞄をベッドに投げ捨てた。 「お前もお見合いさせたいのかよ…春香。」 春香。 それは親父の再婚相手で妹の莉奈の母親。 そして…俺の初恋相手だった。 幼なじみだった6歳年上の春香はよくこの屋敷に遊びに来ていた。 母親を早くに亡くしていた俺は、姉のような春香が大好きだった。 そんな春香の実家の経営が傾き始めたころ、春香は親父と結婚した。