「なんだこいつ?」
永倉さんがいかにも奇妙な物を見るような目で私をみてくる。
あからさまにそんな顔しなくても…。
「随分変な格好してるね。」
ぐさり。
永倉さんの隣に立っている細身な男も不思議そうに顔をしかめる。
こ、ここの人たちは随分と毒舌・・・。
あなた達の方がおかしいのよ!といいたいのをぐっとこらえる。
「近藤さん、こいつなんなんすか?」
二人は私から視線を外さず問う。
二人から見たら、変な格好をして突然現れた宇宙人・・・そんなとこなんだろう。
「うむ。巡査中にこの子を見つけてだな。妙な格好をしていたし、倒れて目を覚ます様子がなかったから、連れてきたのだ。」
近藤さんは丁寧に言葉を選んでくれる。
だけど、やっぱりこの格好はおかしいらしい。
白いワイシャツに、短くはいたチェックのスカート。
私たちがごく普通に毎日着ている衣服が、この時代においては非常に珍しいものらしい。

