さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



そうこうしている間に、ぞろぞろと幹部らしき人たちが集まってきて、無言で隅に腰掛けていった。




私、一人だけ布団に寝てるのおかしくない?



大の男が集まるわけだから、既に布団は邪魔くさくなっている。



「起きれますか?」



そのとき、タイミング良く横から声がした。



声の方向に振り向くと、色白で優しそうな眼鏡をかけた人が優しく微笑んでくれた。



丸眼鏡をかけていて、肩くらいまで髪を伸ばしたその容姿からは、大体近藤さんと同じくらいの歳なんじゃないかと連想された。




近藤さんは30歳を少し過ぎたくらいだから、多分この人もそのくらい。




私が布団から立ち上がると、一つだけ空いた空席を指さしてくれた。



あそこに座れって事かな?




ぺこりとお辞儀をして、教えてもらった場所に座る。