これで、あずはこの時代に残るとは言いだせないだろう。 …そう、思ったのに。 「私、帰らないよ。」 …え? 今、なんて? 「帰れない理由が出来たから。」 初めて見た。 あずが、前者を優先したところを。 そう言ったあずは、俺の知っているあずではなかった。 強く、なっている。 その中で燃えているのは、唐紅? いや、もっと淡い色。 薄紅梅。