「俺はここで待ってるから、行っておいで。」 にっこりと微笑む沖田さんの笑顔に、緊張が和らぐ。 大丈夫。 覚悟は、出来たはず。 そっとその襖を開ける。 懐かしい、その後姿。 髪が、のびたわ。 二ヵ月間見ていなかっただけなのに、肩幅も広くなった気がする。 「…篠原?」 耳に響いた声も久しぶりで、熱いものがこみ上げてくる。 「久しぶりだね。」 翼がばっと振り返る。 信じられない、とでもいう様に大きく目を見開いて。