さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―





「お前…」





知らない人に向かって“お前”なんて!





どんな教育受けてきたのよ!






そう言いたいのをぐっと堪える。






「お前、あずみ?」





「なっ…」





知り合い?と小声で沖田さんが聞いてきたことに対して首を傾げる。






なんで、私の名前を知っているの?





それに、この声。





「…なんで来たんだよ。」





ああ、そうか。





明らかに不機嫌そうなその声を聞いて、思考回路が繋がる。





「篠原、くん?」