さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―


「ほら、案内してさしあげなさい。」





「何で俺なんですか?」





その姿を見て言葉を失う。





まだ幼さは抜けていないけれど、この上ないくらいの容貌。





美少年って、この事を言うんだなと思って圧倒される。





身を包んでいるオーラも、只者ではない気がする。






どうしてかそう思ったのか、分からないけれど。






「翼のところへ案内してさしあげて。」





「翼に?珍しいですね。」






そう言うと、美少年くんはこちらへ視線を向けた。





その仕草だけに、思わずびくっとする。




つ、罪だわ…!





この美しさは、有罪。





心の中で何度もそう繰り返す。





そうしていると、美少年くんの顔つきが険しいものになっていく。





え?





ど、どうしたの!?