「ほら、案内してさしあげなさい。」
「何で俺なんですか?」
その姿を見て言葉を失う。
まだ幼さは抜けていないけれど、この上ないくらいの容貌。
美少年って、この事を言うんだなと思って圧倒される。
身を包んでいるオーラも、只者ではない気がする。
どうしてかそう思ったのか、分からないけれど。
「翼のところへ案内してさしあげて。」
「翼に?珍しいですね。」
そう言うと、美少年くんはこちらへ視線を向けた。
その仕草だけに、思わずびくっとする。
つ、罪だわ…!
この美しさは、有罪。
心の中で何度もそう繰り返す。
そうしていると、美少年くんの顔つきが険しいものになっていく。
え?
ど、どうしたの!?

