「そうとなれば総司、歳、支給幹部を集めてくれ。」
近藤さんの言葉に二人は立ち上がってどこかへ消えてしまった。
…ん?
私の中に一つの仮説が生まれる。
何も考えずに聞いていたけど、聞き覚えのある名前が並んでいたよね?
近藤さん、総司さん、歳さん。
「もしかして…。」
まさか、そんな偶然に偶然は重ならないだろう。
そうは思っても、疑問は膨らむ。
「近藤さん、貴方の本名は近藤 勇ですか?」
恐る恐る尋ねると、近藤さんは照れたように顔を掻いた。
「いかにも、私は近藤 勇だが。」
やっぱり。
仮定が真実に変わる。
考えてもみなかった。
私、新選組にいるなんて。

