さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



「そうとなれば総司、歳、支給幹部を集めてくれ。」




近藤さんの言葉に二人は立ち上がってどこかへ消えてしまった。




…ん?




私の中に一つの仮説が生まれる。




何も考えずに聞いていたけど、聞き覚えのある名前が並んでいたよね?




近藤さん、総司さん、歳さん。




「もしかして…。」




まさか、そんな偶然に偶然は重ならないだろう。



そうは思っても、疑問は膨らむ。





「近藤さん、貴方の本名は近藤 勇ですか?」




恐る恐る尋ねると、近藤さんは照れたように顔を掻いた。




「いかにも、私は近藤 勇だが。」




やっぱり。




仮定が真実に変わる。




考えてもみなかった。




私、新選組にいるなんて。