さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―





「俺にはお前の未来も見えるんだぞ?平助。お前は明日雷に打たれて・・・」






「ふざけないでください!」





ぴしゃりと言って聞かせる。





原田さんのこういうところには本気で呆れる。




まるで小学生みたいなことを言うんだから。






「あずみちゃん、俺死ぬの!?」





藤堂さんは藤堂さんで真に受けちゃってるし。






私は大きくため息をひとつ吐いた。






「大丈夫ですよ。全部原田さんが適当に嘘を言ってるだけですから。」






そう言ってから原田さんをキッと睨むと、やけに姿勢を正しくして私から視線をずらした。






その様子を見てか、沖田さんたちはゲラゲラ笑っている。






「良かった。明日までの命だったらどうしようかと思ったよ。」






藤堂さんは安心した様子で胸をなで下ろした。







「わかんねぇぞ?俺が言ったことが本当なのかもしんねぇだろ?」







「そうなるとしたら最後にあずみちゃん襲っちゃおうかな。」





げ。





ニヤリと藤堂さんは笑った。





冗談に聞こえないから、凄いと思う。







「それは駄目だ!」