「…完成ー!」
「やべぇ、俺ら総司いなくても出来るようなったじゃん。」
私たちの前には、9つのフルーツ飴がきれいに並べられていた。
色とりどりのそれは、宝石みたいにキラキラ光っている。
作った本人が言うのもおかしいけれど、これは本当に上手に出来たと思う。
「早く渡しに行こうぜ。」
原田さんも嬉しそうに笑ってくれている。
…良かった。
さっきのことはもう忘れたほうがいい。
袋に飴を入れて私たちは台所を飛び出した。
「沖田さん喜んでくれるかなー?」
「そりゃ喜ぶだろ。俺から贈り物を貰うなんて、アイツ思ってもみないだろうしな。」

