さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―


「…完成ー!」






「やべぇ、俺ら総司いなくても出来るようなったじゃん。」






私たちの前には、9つのフルーツ飴がきれいに並べられていた。





色とりどりのそれは、宝石みたいにキラキラ光っている。




作った本人が言うのもおかしいけれど、これは本当に上手に出来たと思う。





「早く渡しに行こうぜ。」





原田さんも嬉しそうに笑ってくれている。





…良かった。





さっきのことはもう忘れたほうがいい。






袋に飴を入れて私たちは台所を飛び出した。






「沖田さん喜んでくれるかなー?」






「そりゃ喜ぶだろ。俺から贈り物を貰うなんて、アイツ思ってもみないだろうしな。」