切ったフルーツに煮詰めた砂糖をつけるだけだから、私たちにだって簡単に作れる。
それに、単純な物だけどこの時代にはとても喜ばれると思う。
沖田さん、喜んでくれるといいな。
いつもお世話になっている彼に少しでも恩を返せるかな、と思うと自然に頬がほころんだ。
「・・・声にでてるぞ?」
「ええ!?どこからですか?」
「沖田さん、喜んでくれるといいな。」
原田さんが私の真似をした。
全然似てないけれど、私の方を染めるには十分すぎる台詞。
は、恥ずかしい!
自分の体温が三度くらい上昇した気がして、くるっと原田さんの逆を向いた。

