誕生日、か…。






誕生日プレゼントもろくに準備できないこの時代、一体何をしてあげればいいんだろう。





現代だったら、お店で何かプレゼントを買うことができるけれど、私はお金すら持っていない。





そもそもこの時代に誕生日を祝うなんて習慣あるのかしら。





うーん、と悩んでいると山南さんはポンと手を叩いた。





「総司は甘い物には昔から目がありませんでしたね。」






山南さんはもう一度にこりと笑って、部屋から出て行ってしまった。






「甘いものか。」






どうしようかな、と思っていたとき廊下から聞きなれた足音が聞こえてきた。





そうだ。






あの人にも手伝ってもらおう!